ドルインデックスとは
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | US Dollar Index (USDX / DXY) |
| 基準年 | 1973年3月(基準値 = 100) |
| 運営 | ICE(Intercontinental Exchange) |
| 構成通貨 | 6通貨 |
| 取引時間 | ほぼ24時間(日曜〜金曜) |
構成通貨と比率
ドルインデックスは以下の6通貨に対するドルの価値を加重平均して算出します。
| 通貨 | 比率 |
|---|---|
| ユーロ(EUR) | 57.6% |
| 日本円(JPY) | 13.6% |
| 英ポンド(GBP) | 11.9% |
| カナダドル(CAD) | 9.1% |
| スウェーデンクローナ(SEK) | 4.2% |
| スイスフラン(CHF) | 3.6% |
最大の特徴はユーロの比率が57.6%を占めることです。このため、ドルインデックスの動きはEUR/USDの動きと非常に高い逆相関があります。
数値の見方
| DXYの水準 | 意味 |
|---|---|
| 100以上 | 1973年の基準よりドルが強い |
| 100未満 | 1973年の基準よりドルが弱い |
| 上昇中 | ドルが強くなっている(ドル高) |
| 下落中 | ドルが弱くなっている(ドル安) |
DXYの限界
ユーロ偏重の問題
ユーロが57.6%を占めるため、ドルインデックスの動き≒EUR/USDの逆になりがちです。
例えば、ユーロ圏の問題でEUR/USDが下落している場合、ドルインデックスは上昇します。しかし、このときドルが対円や対豪ドルでも本当に強いかどうかは分かりません。
新興国通貨が含まれていない
中国人民元やインドルピーなど、現在の世界経済で重要な通貨が含まれていません。1973年当時の基準のまま更新されていないためです。
通貨強弱チャートとの使い分け
| ドルインデックス | 通貨強弱チャート | |
|---|---|---|
| 対象 | ドルのみ | 複数通貨 |
| 構成 | 6通貨(EUR偏重) | 8通貨(均等) |
| 用途 | ドルの中長期トレンド | リアルタイムの強弱比較 |
| 入手性 | チャートツールで閲覧 | FX-Laboで閲覧 |
実際のトレードでは通貨強弱チャートの方がバランスが良いですが、DXYは中長期のドルのトレンドを把握するのに適しています。
FXトレードでの活用法
活用法1: ドルの中長期トレンドを把握する
DXYの日足・週足チャートにトレンドラインや移動平均線を引くことで、ドルの中長期的な方向性を把握できます。
- DXYが上昇トレンド → 全体的にドル高環境 → ドル買いのトレードを探す
- DXYが下降トレンド → 全体的にドル安環境 → ドル売りのトレードを探す
活用法2: ドル関連通貨ペアの方向確認
個別の通貨ペアを分析する前に、DXYでドルの方向性を確認します。
例: USD/JPYの買いを検討している場合
- DXYを確認 → 上昇トレンド → ドル高環境
- USD/JPYのチャートでテクニカル分析 → 押し目買いのポイント
- DXYの方向とトレード方向が一致 → 信頼度が高い
逆に: DXYが下落しているのにUSD/JPYを買うのは、ドル全体の流れに逆らうトレードになるため慎重に。
活用法3: ダイバージェンスの検出
DXYと個別通貨ペアの動きが乖離している場合、トレンド転換のサインになることがあります。
例:
- DXYは上昇しているのに、USD/JPYが上がらない
- → 円が他の通貨より強い可能性(円特有の要因がある)
- → USD/JPYの上昇は限定的、または反転する可能性
活用法4: 非ドルペアの分析補助
EUR/GBPやAUD/NZDなどの非ドルペアを分析する際も、DXYが急変動していないか確認します。
DXYが大きく動いている日は、ドルの動きがすべての通貨ペアに波及するため、非ドルペアの分析が困難になります。
活用法5: リスクセンチメントの確認
DXYはリスクオフ環境で上昇しやすい特徴があります(ドルは安全通貨としての側面もあるため)。
DXYの急上昇は「市場がリスクオフに傾いている」サインとして捉えることもできます。
DXYとテクニカル分析
DXYのチャートにもテクニカル分析を適用できます。
DXYで機能しやすいテクニカル
| テクニカル | 活用法 |
|---|---|
| トレンドライン | ドルの中長期トレンドの方向性 |
| 移動平均線(200日) | 長期トレンドの判断。200MAの上か下か |
| サポート/レジスタンス | キリのいい数字(100, 105, 110)が意識されやすい |
| RSI | DXYの買われすぎ/売られすぎの判断 |
DXYの重要な水準
- 100: 心理的節目。上か下かで市場のセンチメントが変わる
- 90: 歴史的なドル安水準
- 110: 歴史的なドル高水準
- 120: 2022年に到達した極端なドル高水準
まとめ
ドルインデックスは、ドルの総合的な強さを把握するための基本ツールです。
実践のヒント:
- DXYは6通貨に対するドルの総合的な強さを示す(基準値100)
- ユーロが57.6%を占めるため、EUR/USDとほぼ逆相関
- DXYの上昇=ドル高、下落=ドル安
- 中長期のドルトレンドの把握に適している
- 個別の通貨ペアを分析する前にDXYでドルの方向性を確認する
- ユーロ偏重の限界があるため、通貨強弱チャートと併用するのがベスト
FX-Laboの通貨強弱チャートでドルの強弱をリアルタイムで確認し、中長期の方向性はDXYも合わせてチェックしてみてください。



























